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2007.09.28

エバリュエーター

以前、3歳の娘と近所の取り壊し中の家の前を通りかかったときに、娘が「シマチューのにおいがするね」といいました。 シマチューというのは「島忠」のことで、首都圏メインに店舗展開しているホームセンターです。 また最近のある日のこと、建築中の一軒家の前を通りかかったときにも「シマチューのにおいがするね」といいました。 マダムの家の近くにある島忠は、入り口に木材が置いてあり木の香りがします。 取り壊し中の家からも新築中の家からも、確かにCedar系の木の香りがしました。

エバリュエーターという職業をご存知でしょうか。 Evaluate(評価)する人、つまりPerfumerの創った香りを分析・評価する人のことです。 創作された香りがクライアントの求める香りに適合しているか、その商品の香りとして相応しいかどうかなどを評価します。 理想としてはPerfumerの鼻と、Marketingの頭脳と、Salesのマインドを併せ持つことが必要とされる職業といわれています。 マダム的には、エバリュエーターは「通訳」と考えています。 香りの話をするときに一番大切だけど難しいことは、共通の認識・言語を持つことです。 

マダムがこれを読んでいる貴方に「島忠のにおいっていいよね!」といっても、島忠のにおいを知らない貴方にとっては「???」ですよね。 でもたぶん「木造住宅の木の香りっていいよね」といったら、その香りはイメージできるかと思います。 しかしまた、「Cedrol*っていいよね」といったら、これまた貴方にとっては「???」となるかもしれません。(*Cedrolとは、Cedar Woodの主成分で香料原料のひとつです
もうひとつ、よくある別の例。 「グリーンな香り」とひと言にいっても、葉っぱのようなグリーン(Hexenol cis 3)なのか、キュウリみたいなグリーン(nonadienal)なのか、森林を思わせるようなグリーン(galbanum)なのか、ライムのような柑橘系のグリーンなのかetc...と様々あるわけです。 

日常生活の中で、意識的に香りを言葉として表現することはあまりないので、慣れないと香りを言葉にすることは難しいと思います。 ですから、仮に娘が「シマチューのにおいを創って下さい!」と依頼してきた場合、「シマチューのにおい」を「Cedarの香り」と翻訳してPerfumerに伝えることや、Cedarの香りを「木造住宅の木みたいな香りですよね?」と翻訳して娘(クライアントさん)とお話しすることがエバリュエーターのひとつのお仕事なのです。

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